こんにちは。今回は、建物のオーナーや管理者なら必ず知っておきたい【消防設備点検】について解説します。
「点検しないとダメなのは知ってるけど、実際なにをやってるの?」
「どのくらいの頻度でやればいいの?」
そんな疑問を持っている方に向けて、わかりやすくご紹介します。
消防設備点検とは?
消防設備点検とは、火災が起きた際に「きちんと設備が動いてくれるか?」を確かめるための点検作業です。
たとえば、建物内に設置された以下のような設備が対象となります。
- 消火器
- 自動火災報知設備(火災報知器)
- スプリンクラー設備
- 非常放送設備
- 誘導灯・避難はしご など
これらの設備は、いざという時に正常に作動して初めて意味があります。したがって、定期的に点検し、必要に応じて整備・交換を行う必要があります。
点検は義務なの?
はい、消防法により一定の建物に設置された消防設備は、定期的な点検と報告が義務付けられています。
対象となる建物の例:
- ホテル・病院・学校・商業施設など多数の人が利用する「特定防火対象物」
- 延べ床面積が1,000㎡以上のオフィスビルや倉庫など
- 防火対象物として消防が指定した建物
これらの建物では、消防設備点検を行って、結果を消防署に報告しなければなりません。報告を怠ると、30万円以下の罰金や拘留の対象になることもあります。
点検はどれくらいの頻度で行うの?
点検の種類は2つあり、それぞれ実施時期が決まっています。
| 点検の種類 |
内容 |
実施頻度 |
| 機器点検 |
目視や操作で機器の外観・作動確認 |
6か月に1回 |
| 総合点検 |
実際の機能確認・実動作などの詳しいチェック |
1年に1回 |
また、消防署への報告は以下の通りです。
- 特定防火対象物(不特定多数が出入りする施設):年に1回報告が必要
- 非特定防火対象物(事務所など):3年に1回の報告でOK(ただし点検自体は毎年必要)
誰が点検するの?
消防設備点検は、資格を持った専門業者に依頼するのが一般的です。主に以下の有資格者が点検できます。
間違えば命にかかわる設備のため、「自分でやる」ではなく、安全のためにプロに依頼するようにしましょう。
点検の流れは?
- 業者に点検を依頼
- 建物内の各消防設備を点検
- 不具合があれば修理や交換を実施
- 点検結果を報告書として作成
- 指定の期限までに消防署へ報告書を提出
点検後には、業者から「消防設備点検報告書」を受け取れます。この書類をもとに、報告手続きを行うのがスムーズです。
まとめ:万一の備えは“定期的な点検”から!
火災は、いつどこで起こるかわかりません。だからこそ、備えとしての消防設備が「いざという時」正常に動作することがとても大切です。
消防設備点検は義務ですが、それ以上に “人命と財産を守る”ための基本の一歩です。
建物の管理者の方、オーナーの方は、ぜひ定期的な点検と報告を忘れずに行うようにしましょう!
お問い合わせはお気軽に!
「どこに依頼すればいい?」「うちは点検の対象?」など、不明点があればお気軽に建物管理会社・最寄りの消防署、または信頼できる消防設備点検業者にご相談ください。
消防設備点検は、いざという時の安心を支える大切な仕事です。これを読んだあなたが、明日からもっと安心して建物を利用できるようになれば幸いです!